ぱぱちんのベンピの履歴(その四)
もう、便秘とは、35年の長きにわたるつきあいです。
ぱぱちんは、会社員になってから、25年以上たちます。
20代のころは独身で、食生活もだいたいインスタントかコンビニ、生活習慣も夜型で不規則、とうぜん便秘もおおく、キレることも多かったですが、まだキレ痔もそこまで重症ではなく、あまり深刻にもならず、なんとかなっていました。
でも、この食生活と生活習慣で、潰瘍性大腸炎を発症したのは自業自得でした。
30代になると、結婚したこもあり、食生活、生活習慣とも若干は改善されましたが、便秘・キレ痔とも、手を焼くことが多くなりました。
そして、30代後半になると、排便時に大苦戦するようになります。
ウンコは、肛門さんの裏手まできているのですが、「超高密度ベンピ便」のため、アナに対してモノの方が大きくて固いので、ふんばっても出ません。
ふんばりすぎるとキレるのですが、キレてもなお出ないほど、モノが大きく、固いのです。
もう、全身から冷や汗が噴出します。
最初がいつだったか、記憶が定かではありませんが、ある日の排便でどうしようもなくなって、肛門さんにゆびを突っ込んで、ウンコを掻き出しました。
あとから知ったのですが、この行為を「摘便」といいます。
摘便慣れした今でも、できるならやりたくないですし、2,3日続けてやろうものなら、はり酷いキレ痔はになることは裂けられ・・・避けられません。
また、摘便すると、肛門周辺は汚物にまみれ、ゆびが超くさくなり、どんなに洗っても、臭いが取れません。
ある日、会社でうんこをしている時に、「超高密度ベンピ便」に遭遇、全神経を肛門に集中してうんこの切り出しをコントロール、ウオシュレットの水攻め(レベル最強)も加えましたが、ウンコ軍団もガンとして譲らず、モノが肛門から出かかったまま、進むことも後に引くこともできず、もう万策がつきたのです。
そこでやむなく、「摘便」を実行にうつしました。
確か、肛門はハデに切れて、便器が真っ赤になった覚えがありますが、問題はそれだけでは済みません。
そう、会社のおトイレなので、うんこにまみれた指を、くっさい、臭すぎるユビを、なんとかしなければなりません。
トイレットペーパーでユビについたブツを入念に拭き取り、まず見た目はフツーを装います。
耳を済ませて、便所にほかの人がいなくなるタイミングを見計らって、ダッシュで個室から出て、手を、指を洗いまくります。
指のにおいをかぐと、まだそうとう臭いのですが、どうしようもありません。
その後、なにくわぬ顔で自席に戻りましたが、トイレで格闘30分、冷や汗にまみれ、憔悴しきった様子に、周囲が気づかぬはずもありません。
「なにか聞かれたらどうしよう・・・」とビビった記憶が、いまでも鮮明に残っています。